【質問】
わたしは妻に対し、夫婦関係調整(離婚)の調停を申し立て、約1年にわたり離婚の話合いをしてきました。
しかし、合意には至らず、取り下げてしまいました。
その後、やはり離婚をあきらめきれず、調停はせずに訴訟を提起したいと考えています。
離婚訴訟をする場合、先に調停をしなければならないとお聞きしましたが、取り下げた場合でも訴訟を提起することができるのでしょうか?
【回答】
当事者間で離婚の協議が整わない場合、いきなり裁判所に訴訟を提訴することはできず、原則として、先に調停を申し立てなければなりません。
これを調停前置主義(家事事件手続法257条1項)といいます。
そして、調停が取下げにより終了した場合、調停申立ての効果が遡及的に消滅し(家事事件手続法273条3項、民事訴訟法262条1項)、申立て自体がなかったこととなります。
ただし、取下げが終了しても、実質的に離婚の調停が行われたと認められる場合には、再度調停に付す必要はないとされています。
たとえば、1年近くの間に、約30回にわたり熱心に調停が行われたが合意に達しないので取り下げられ、取下げの後21日後に提訴されたという事案(大阪地判昭和36年3月17日)において、再度調停に付する必要はないとされています。
質問者様の場合も、約1年にわたり離婚の調停が行われてきたということですので、再度調停をせずに離婚の裁判を起こすことができる可能性がありますが、上記事案とは異なると判断されるおそれもありますので、きっちり調停不成立で終結しておくことをお勧めします。。
弁護士 濵門俊也
住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f
電話番号:03-3808-0771
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