▼【不動産・相続】「負の遺産」を生まないための空き家・未登記物件管理術

query_builder 2026/04/24
人形町 コラム
▼【不動産・相続】「負の遺産」を生まないための空き家・未登記物件管理術

不動産管理や相続の現場で、近年特に深刻化しているのが「空き家」や「未登記物件」の問題です。

かつては「資産」であったはずの家や土地が、適切な管理を怠ることで、次世代に重い負担を強いる「負の遺産(負動産)」へと変貌してしまうケースが後を絶ちません。

本記事では、将来のトラブルを未然に防ぎ、大切な資産を円滑に次世代へ繋ぐための、法的視点に基づいた管理・対策術を解説します。


1. 「空き家」を放置することの法的・経済的リスク

「とりあえずそのままにしている」という状態は、実は大きなリスクを抱え続けていることと同義です。

所有者責任(工作物責任)の発生 建物の老朽化で瓦が落ちたり、壁が崩落して通行人に怪我をさせた場合、民法第$717$条に基づき、所有者は「無過失責任(過失がなくても責任を負う)」を問われる可能性が極めて高いです。

「特定空家」への指定と増税

空家等対策特別措置法により、管理不全とみなされた空き家は「特定空家」に指定されることがあります。

指定されると固定資産税の優遇措置(住宅用地特例)が解除され、税額が最大で6倍になるケースがあります。


2. 「未登記物件」が招く相続のデッドロック

建物の増改築をした際や、古い実家などで「表題部」すら登記されていないケースがあります。

売却・融資のハードル

未登記のままでは、その物件を担保に融資を受けたり、第三者に売却したりすることが事実上不可能です。

売却の段になって慌てて登記しようとしても、古い資料が散逸していることが多く、多大な時間と費用を要します。

「相続登記の義務化」への対応

2024年4月から相続登記が義務化されました。

正当な理由なく放置すると過料(罰金)の対象となるだけでなく、数世代にわたって登記が放置されると、相続人が数十人に膨れ上がり、もはや全員の同意を得ることが不可能な「塩漬け物件」になってしまいます。


3. 「負動産」化させないための3つのステップ

① 現状の棚卸しと「見える化」

まずは親族が存命のうちに、権利関係を整理しましょう。

登記事項証明書を取得し、現況と一致しているか確認する。

境界確定図や測量図の有無を確認する。

② 相続土地国庫帰属制度の検討

どうしても引き取り手がいない土地については、一定の条件(建物がないこと、汚染がないこと等)を満たせば、国に土地を返すことができる「相続土地国庫帰属制度」の活用も選択肢に入ります。

負担金の支払いが必要ですが、永続的な管理コストやリスクからは解放されます。

③ 早めの「出口戦略」の策定

空き家を「活用(賃貸)」するのか、「解体して更地売却」するのか、あるいは「相続放棄」を見据えるのか。

これらは個別の状況(立地、市場価値、家族構成)により最適解が異なります。


結びに代えて:弁護士に相談するメリット

空き家や未登記の問題は、放置すればするほど状況が悪化し、解決のためのコストが跳ね上がります。

弁護士は、単に登記の手続をサポートするだけでなく、親族間の利害調整(遺産分割協議)から、将来のリスクを見据えた契約書の作成まで、トータルでの法的助言が可能です。

「実家の今後が心配だ」と感じたその時が、対策を始める最良のタイミングです。


[法律相談のご案内]

当事務所では、不動産相続や空き家管理に関するご相談を幅広く承っております。

遠方の物件や複雑な権利関係でお困りの方も、お気軽にお問い合わせください。


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弁護士 濵門俊也

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f

電話番号:03-3808-0771

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