▼【2026年4月施行】離婚後の「共同親権」はどう運用される?弁護士が教える注意点と具体例

query_builder 2026/04/17
▼【2026年4月施行】離婚後の「共同親権」はどう運用される?弁護士が教える注意点と具体例

2026年4月、日本の家族法は大きな転換点を迎えました。

これまでは離婚後の親権は「単独親権」のみでしたが、今後は父母が協議して「共同親権」を選択することが可能になります。

「共同親権になると、すべてのことを元配偶者に相談しないといけないの?」

「DVがある場合でも強制的に共同親権になるの?」 といった、施行直後だからこそ増えている具体的な疑問について、実務の視点から解説します。


1. 共同親権でも「ひとりで決めていいこと」がある

「共同親権=すべての決定に同意が必要」というわけではありません。

円滑な養育のため、以下の2つのケースでは単独での親権行使(決定)が認められています。

① 「日常の身の回りに関する事項」

子どもの日々の生活に直結する軽微な事項は、同居して監護している親が単独で決めることができます。

具体例: その日の食事の献立、塾や習い事の選択、心身に重大な影響を及ぼさない程度の治療やワクチン接種、放課後のアルバイトの許可など。

② 「急迫の事情」があるとき

協議をしている余裕がない緊急事態や、子の利益を損なうおそれがある場合は、単独での決定が可能です。

具体例: 緊急手術が必要な怪我や病気、入学試験の出願締め切りが迫っている場合、DVや虐待からの避難(シェルター入所など)。


2. 裁判所が「共同親権を認めない」ケース(必要的単独親権)

改正法では、何でも共同親権にできるわけではありません。

「子の利益」に反すると判断される場合、裁判所は必ず「単独親権」を命じなければならないと定められています。

DV・虐待の恐れがある場合: 父母の一方が他方から暴力を受けている、または子どもへの虐待がある場合。

協力関係の構築が困難な場合: 父母間の対立が極めて激しく、共同で意思決定をすることが事実上不可能であり、結果として子どもが不利益を被ると判断される場合。

【注意】 単に「性格が合わない」「顔も見たくない」という感情的な理由だけでは、直ちに単独親権が認められるわけではない点に注意が必要です。


3. 施行前に離婚した方はどうなる?(経過措置)

2026年3月31日までに離婚し、現在「単独親権」となっている方も、改正法の施行後は「親権者変更の調停」を家庭裁判所に申し立てることで、共同親権へ変更できる可能性があります。

自動的には変わりません: 制度が変わったからといって、自動的に共同親権に移行することはありません。

必ず裁判所の手続が必要です。

判断の基準: 変更が「子の利益」に叶うかどうかが審査されます。

別居親との交流がスムーズに行われているか、養育費の支払状況はどうか等が考慮される傾向にあります。


4. トラブルを防ぐための「養育計画(ペアレンティングプラン)」

共同親権を選択する場合、後々のトラブルを防ぐために「どの範囲を共同で決め、どの範囲を個別に決めるか」をあらかじめ詳細に合意し、書面に残しておくことが極めて重要です。

進路相談: 高校・大学の進学先、多額の費用がかかる留学など。

転居: 遠方への引っ越し(親子交流への影響が大きいため)。

宗教・重大な医療行為: 輸血や大きな手術など。


弁護士からのアドバイス

共同親権は、父母が離婚後も責任を分担し、子どもが双方の親から愛情を受け続けるための仕組みです。

しかし、無理な共同親権の選択は、かえって子どもを板挟みにし、紛争を長期化させるリスクも孕んでいます。

「自分のケースではどちらが適切か?」「相手から共同親権を迫られているが不安」という方は、まずは法律相談をご活用ください。新しい制度の下で、あなたとお子さんにとって最善の形を一緒に考えましょう。


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弁護士 濵門俊也

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f

電話番号:03-3808-0771

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