▼令和8年4月から共同親権制度が始まります

query_builder 2026/03/30
離婚 人形町 コラム
▼令和8年4月から共同親権制度が始まります

いよいよ令和8年4月から、日本の親子法にとって77年ぶりの大改正となる「共同親権」制度がスタートします。

これまでは離婚後、父か母のどちらか一方が親権を持つ「単独親権」しか認められていませんでしたが、これからは「共同親権」を選択することが可能になります。

この改正は、現在離婚を考えている方はもちろん、すでに離婚された方にとっても極めて大きな影響を与えるものです。

今回は、弁護士の視点から、この新制度で「何が変わり、何に気をつけるべきか」を整理してお伝えします。


1. 「単独」か「共同」か。選べる時代の到来

新制度の柱は、父母が協議して「共同親権」か「単独親権」かを選択できる点にあります。

合意ができる場合: 父母の話合いで共同親権を選択できます。

合意ができない場合: 家庭裁判所が「子の利益」を最優先に考え、共同か単独かを判断します。

これまでの「どちらかが子どもを勝ち取る」という勝ち負けの構図から、離婚後も「父母双方が養育の責任を負う」という考え方へ、大きなパラダイムシフトが起こります。


2. 日常の決定はどうなる?「急迫の事情」と「日常の事務」

共同親権になった場合、子どもの進路や手術といった重要な決定は父母の合意が必要になります。

ここで多くの方が不安に思うのが、「いちいち相手の許可を取らないと何も決められないのか?」という点です。

改正法では、以下の場合は単独で親権を行使できると定められています。

日常の事務: 習い事の選択、日常的な食事や身の回りの世話など。

急迫の事情: 緊急の手術や、DVからの避難など、相手の同意を待つ余裕がない場合。

何が「日常」で何が「重要」か。

その境界線については、あらかじめ「養育計画」を精緻に作り込んでおくことが、後のトラブルを防ぐ鍵となります。


3. DVや虐待がある場合は「単独親権」が維持される

もっとも重要なのは、全てのケースで共同親権が強制されるわけではないという点です。

裁判所は、父母の一方がDVや虐待を行うおそれがあるなど、共同親権によって「子の利益」が害されると判断した場合には、必ず**「単独親権」**を命じなければならないとされています。

「相手と関わりたくないが、無理やり共同親権にされるのでは」と恐怖を感じている方は、過去の経緯や証拠を整理し、適切に裁判所に伝える準備が必要です。


4. すでに離婚している方への影響

この改正の大きな特徴は、「すでに離婚しているケース」にも適用される可能性がある点です。

現在単独親権であっても、新制度開始後に家庭裁判所へ申立てを行うことで、共同親権へ変更できる道が開かれます。

逆に言えば、元配偶者から突然、親権変更の申し立てがなされる可能性もあるということです。


結びに:法改正を「安心」に変えるために

共同親権制度は、子どもの健やかな成長を願って導入されるものですが、運用の仕方を誤れば、新たな対立の火種になりかねません。

これから離婚を考えている方: 制度開始を見据えた条件交渉が必要です。

すでに離婚された方: 相手方からの申し立てにどう備えるか、あるいは自身でどう動くかを検討すべき時期です。

「自分のケースではどうなるのか?」と少しでも不安を感じられたら、制度が始まる前に一度、専門的な見解を聞いておくことをお勧めします。

新しい法律を味方につけ、子どもにとって最善の選択ができるよう、共に準備をしていきましょう。


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弁護士 濵門俊也

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f

電話番号:03-3808-0771

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