▼「争族」を避けるための遺言書、3つのNG例

query_builder 2026/01/29
▼「争族」を避けるための遺言書、3つのNG例

「相続」が「争族」に変わってしまうのは、決して特別な資産家だけの話ではありません。

むしろ、**「うちは普通の家庭だから大丈夫」**と考えているケースほど、遺言書の不備が原因で家族がバラバラになってしまうことが多いのです。

弁護士の視点から、良かれと思って書いた遺言書が逆効果になってしまう**「3つのNG例」**をまとめました。


「争族」を避けるための遺言書、3つのNG例

良かれと思ったその一行が家族を壊す?

「家族には仲良くしてほしい」 そんな願いを込めて書く遺言書ですが、内容によってはかえって親族間の対立を煽ってしまうことがあります。

2026年現在、法改正によって自筆証書遺言の保管制度などが普及していますが、**「何を書くか」**という中身の問題は依然として重要です。

せっかくの遺言を無効にしない、そして争いの種にしないためのチェックポイントを見ていきましょう。


NG例1:特定の相続人に「すべて」を譲る(遺留分の無視)

最もトラブルになりやすいのが、**「長男にすべての財産を相続させる」**といった、極端に偏った内容です。

なぜNGなのか: 法律には、最低限の取り分を保障する**「遺留分(いりゅうぶん)」**という権利があります。

他の兄弟がこの権利を主張すると、長男に対して「金銭(遺留分侵害額)」を請求することになり、泥沼の争いに発展します。

解決策: 遺留分に配慮した分け方にするか、特定の理由(介護を担ってくれた等)がある場合は、後述する「付言事項」でその思いを丁寧に説明する必要があります。


NG2:分け方が「曖昧」すぎる

「不動産は長男に、残りは次男と三男で仲良く分けること」といった表現は非常に危険です。

なぜNGなのか: 「残りは仲良く」と言われても、預貯金以外に株式や家財道具、未払いの税金などがある場合、何を持って「仲良く」とするかの基準がありません。

解釈を巡って兄弟が対立し、結局は裁判所で争うことになります。

解決策: 「〇〇銀行の預金はAに」「〇〇社の株式はBに」というように、誰が・何を・どれだけ受け取るのかを、第三者が読んでも一義的に決まるよう具体的に指定しましょう。


NG3:「付言事項(メッセージ)」を書いていない

遺言書を単なる「財産目録の分配表」にしてしまうのは、心理的な側面でNGです。

なぜNGなのか: 分け方に差がある場合、受け取る側は「なぜ自分は少ないのか」「親に嫌われていたのか」と感情的になります。

争族の引き金は、お金そのものよりも**「納得感の欠如」**であることが多いのです。

解決策: 遺言書の最後に添えるメッセージ**「付言事項(ふげんじ事項)」**を活用しましょう。

「長男には家を守ってほしいから不動産を継がせるが、二人(次男・三男)のことも同じように愛している」という一言があるだけで、相続人の心理的ハードルは劇的に下がります。


2026年、遺言書作成で意識すべきポイント

近年、自筆証書遺言を法務局で保管する制度が定着し、形式面での無効リスクは減りました。

しかし、「親族間の感情の衝突」を防ぐための設計は、AIや機械的な制度だけでは不十分です。

不動産の評価額の変化: 地価の変動により、以前想定していた「公平な分配」が崩れている場合があります。

デジタル遺産の確認: ネット銀行や暗号資産など、目に見えない資産の特定も忘れずに行いましょう。


最後に:遺言書は家族への「最後の手紙」です

遺言書を作成することは、自分の死後、残された家族を紛争から守る「最高の守備」です。

「自分の家は大丈夫かな?」「この書き方で問題ないだろうか?」 そう少しでも不安に思われたら、専門家である弁護士にご相談ください。

私たちは法律の知識だけでなく、多くの「争いの現場」を見てきた経験から、あなたの家族に最適な解決策をご提案します。

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弁護士 濵門俊也

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f

電話番号:03-3808-0771

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