最近、いわゆる「バカッター」的な行為が頻発していますが、親の法的責任はどうなるのでしょうか。
成年、未成年によって違いがあるのでしょうか。
一般の方からすると法的な意味と道義的な意味を混同される方も多いかと思います。
そこで,ズバリご質問にお答えしたいと思います。
●親の法的責任は刑事・民事ともにない
上記くら寿司のアルバイト店員については、刑事上、業務妨害罪(刑法233条、同法234条)や名誉毀損罪(刑法230条1項)、器物損壊罪(刑法261条)等に問われ得ると思います。
ただ、その親御さんは、不適切投稿を共謀したわけでも教唆したわけでもありませんし、幇助もしていませんので、共犯となることはありません。
すなわち、親は刑事責任を負いません。
他方、民事の損害賠償責任についても、成年者であっても未成年者であっても、親は法的責任を負いません。
その理由は、アルバイト店員ができる年齢であれば、自己の責任を弁識するに足りる責任能力(民法712条)が認められるのが原則だからです。
すなわち、労働基準法56条1項によれば、15歳の誕生日を迎えてから最初の3月31日が終了するまでは、児童を働かせてはならないことが規定されています。
また、働ける時間帯についても、午後10時から午前5時までの深夜時間帯について、18歳未満は深夜のアルバイトができない旨規定されています(労働基準法61条1項)。
学校の校則や自治体の条例によって禁止されていることもあるでしょう。
ただ、いずれにしてもアルバイトができるということは、たとえ未成年者であっても責任能力が認められますので、親が民事の損害賠償責任を負うことはないのです。
そこで、法的責任はないのですが「結局は親,きょうだいに多大な迷惑をかけることになる」というわけです。
「バカッター」の心理状態は知る由もありませんが、刑事についても民事についても、大人を怒らせたらとんでもない目にあうことを肝に銘じておくべきです。
弁護士 濵門俊也
住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f
電話番号:03-3808-0771
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