▼財産分与について詳しく解説します

query_builder 2025/11/11
▼財産分与について詳しく解説します

財産分与とは、婚姻期間中に夫婦の協力によって築いた財産を、離婚時に公平に分け合う制度です(民法768条)。

これは、夫婦の共同生活における貢献度を清算することが主な目的です。


⚖️ 財産分与の3つの要素

財産分与には、主に次の3つの要素が含まれるとされていますが、主たる要素は「清算的要素」です。

清算的要素(最も重要): 婚姻期間中に夫婦で協力して築いた共同財産を公平に清算する要素。

扶養的要素: 離婚後の一方の生活が困難になる場合に、経済的な援助を目的として財産を分与する要素。

慰謝料的要素: 財産分与に離婚原因に対する慰謝料の性質を含めて分与額を定める要素(厳密には慰謝料は別に請求すべきですが、実務上、財産分与に含めて処理されることがあります)。


🎯 財産分与の対象となる財産(共同財産)

財産分与の対象となるのは、婚姻期間中に夫婦の協力によって形成・維持された財産(共同財産)です。

名義がどちらにあるかは関係ありません。

共同財産(対象となる例):預貯金(結婚後に貯めたもの)退職金(婚姻期間に対応する部分)年金(離婚時分割制度とは別に、財産分与の対象にもなり得る)自動車、家財道具住宅ローンなどの負債(夫婦生活のために借りたもの)

特有財産(対象外となる例):独身時代から持っていた預貯金や不動産不動産(マイホームなど)相続や贈与によって得た財産保険の解約返戻金夫婦の協力と無関係な純粋な個人の借金有価証券(株式、投資信託など)

ポイント: 特有財産(夫婦どちらか一方が婚姻前から持っていた財産や、婚姻中に相続・贈与で得た財産)は、原則として財産分与の対象外です。


📅 財産分与の基準時と割合

1. 財産分与の基準時

共同財産の範囲と評価額を確定する「基準時」は、原則として別居時とされます。

別居している場合: 別居した時点の財産を基準に計算します。

同居を続ける場合: 離婚が成立した時点の財産を基準に計算します。

2. 財産分与の割合

財産分与の割合は、原則として2分の1(1:1)です。

これは、財産形成への貢献度は、収入の多寡にかかわらず、家事や育児といった内助の功も含めて基本的に平等であるという考え方に基づいています。

特段の事情がない限り、この2分の1ルールが適用されます。


🔍 財産分与の手続の流れ

財産分与は、以下の流れで進められることが一般的です。

1. 財産の調査とリストアップ

対象となる共同財産(プラスの財産とマイナスの負債)を洗い出し、関連資料(通帳、不動産の登記簿謄本、源泉徴収票など)を収集します。

2. 財産の評価額算定 リストアップした財産の評価額を定めます。

預貯金:残高不動産:時価(固定資産税評価額や査定額を参考にします)退職金:別居時点で自己都合退職した場合に受給できる見込み額など

3. 分与額の計算

(共同財産合計額 - 共同負債合計額) × 1/2 で、原則的な分与額を算出します。

4. 財産分与の方法(話合い)

算出した分与額に基づき、具体的な財産の分け方を話合います。

現物分割: 財産をそのまま分けて名義変更などを行う(例: 夫が不動産、妻が預貯金を取得)。

代償分割: 一方が全財産を取得し、もう一方に相当額の現金を支払う。

換価分割: 財産を売却し、売却代金を分ける(例: 不動産を売却し、現金を分ける)。

5. 協議・調停・訴訟

協議: 夫婦間の話合いで決定します。合意内容を明確にするため公正証書や離婚協議書を作成することが推奨されます。

調停: 協議で合意できない場合、家庭裁判所に財産分与請求の調停を申し立てます。

訴訟: 調停でも合意に至らない場合、財産分与請求の審判(または離婚訴訟に付帯しての請求)によって裁判所に判断してもらいます。


⚠️ 時効(請求期限)

財産分与の請求権には時効があります。

離婚が成立した日から2年間この期間を過ぎると、財産分与を請求する権利は消滅しますので、注意が必要です。


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弁護士 濵門俊也

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f

電話番号:03-3808-0771

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