▼日本の共同親権制度と主要な外国制度との違い

query_builder 2025/08/26
▼日本の共同親権制度と主要な外国制度との違い

日本の共同親権制度と主要な外国制度との違いを説明します。
まず、日本の共同親権制度は、2024年に成立した民法改正によって導入され、2026年までに施行される予定です。

この改正により、離婚後も父母が共同して親権を持つことが可能になります。

ただし、共同親権か単独親権かは、父母の合意や裁判所の判断によって選択される仕組みです。

つまり、日本では「共同親権が原則」ではなく、「共同か単独かを選択できる制度」として設計されています。
これに対して、欧米諸国の多くでは、離婚後の共同親権が原則とされています。

たとえば、フランスやドイツでは、離婚後も父母が共同で親権を持つことが基本であり、例外的な事情がある場合に限って単独親権が認められます。

この点で、日本はまだ過渡期にあり、共同親権が例外的に認められるという従来の枠組みから脱却しきれていないと言えます。
また、親権と監護権の関係にも違いがあります。

日本では、親権と監護権が明確に分離されておらず、実務上は親権者が監護者を兼ねることが多いです。

一方、アメリカでは「法的監護権」と「物理的監護権」が分けられており、たとえば両親が法的監護権を共有しながら、子どもは一方の親のもとで生活するという形が一般的です。

ドイツやスウェーデンでも、親権は共同で保持しつつ、日常的な監護は一方の親が担うという運用が定着しています。
さらに、親同士の意見が対立した場合の調整メカニズムにも差があります。

欧米諸国では、家庭裁判所や調停機関が親の対立を調整する制度が整備されており、共同育児計画の提出が義務づけられている国もあります。

たとえば、アメリカの一部の州では、離婚時に共同育児計画を作成し、教育方針や医療判断、居住地の変更などについて事前に合意することが求められます。

日本では調停制度は存在するものの、共同親権導入に伴う調整機能の強化は今後の課題です。
最後に、子どもの意思の尊重という点でも違いがあります。

ドイツでは、14歳以上の子どもが親権に関して意思を表明する権利を持ち、裁判所の判断に影響を与えることがあります。

スウェーデンでは、子どもの福祉を最優先するという理念が制度全体に貫かれており、親の権利よりも子の利益が重視されます。

日本では、子どもの意思表明権は限定的であり、今後の法整備によってその位置づけが見直される可能性があります。
このように、日本の共同親権制度は国際的な潮流に歩調を合わせつつも、制度設計や運用面ではまだ独自の課題を抱えています。


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弁護士 濵門俊也

住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f

電話番号:03-3808-0771

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