「嫁にAV全部捨てなきゃ離婚するって言われた」。このような投稿がインターネットの掲示板で話題になりました。
投稿者の男性は、大好きなあるAV女優の出演作60本超を所有し、自室の本棚に並べていたようですが、妻が「気持ち悪い」と怒ったといいます。
この投稿に対して、「浮気や風俗ならともかくAVくらいならいいのでは」「女性が男性タレントを応援するのと同じだろ」という意見や「同じ女優60本は嫁からしたら浮気みたいなもんだろうな」「棚に並べるのはありえない」などのコメントが寄せられました。
結局、投稿者は人生初の土下座をして所有を許してもらい、妻からは「代わりに風俗とかは絶対行かないでよ、行ったら離婚」と言われたそうです。
AVを大量に持っていたことが離婚理由になってしまうのでえしょうか。また、AVを持っていたということは、風俗に行くことや、浮気することとは違いがあるのでしょうか。
弁護士の濵門俊也弁護士が回答します。
●AV所持は、不貞行為の風俗・浮気とは違う
結論からいえば、AVを大量に所持していただけでは離婚原因とはならないでしょう。
離婚原因となる『不貞行為』とは、配偶者のある者が、自己の自由な意思に基づいて配偶者以外の者と性的関係を結ぶことをいいます(最判昭和48年11月15日民集27巻10号1323頁)。
ですから、今回のケースのように、AVを大量に所持していたとしても『不貞行為』に該当しないことは明白です。
風俗に行ったり、浮気をすることは、いずれも不貞行為に該当し得えます。
また、一般的な夫婦の倫理観からすれば、道義的にも法的にも悪い行為であるといえるでしょう。
しかし、AVを所有しているからといって、その女優との性的関係を意味しません。
Q しかしながら、妻にとっては夫がAVを大量に持っていることは、精神的にも厳しい状態ではないでしょうか。
A そうですね。
AV大量所持が、民法第770条第1項第5号にいう『婚姻を継続し難い重大な事由』に当たるかが問題となります。
この事由にはよく、『夫婦間の性格の不一致』が挙げられます。
AVの大量所持は、妻としては、あまりいい気はしないはずです。
しかし、夫婦間の性格の不一致があるとまではいえないのではないでしょうか。
また、『相手方配偶者の性的異常』も離婚理由になり得ます。
ただ、AVを大量に所持しているからといって、性的異常者と認定されることはないと思います。以上のことから、結局離婚原因とはならないでしょう。
弁護士 濵門俊也
住所:東京都中央区日本橋人形町1丁目6−2 安井ビル 5f
電話番号:03-3808-0771
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