▼モラルハラスメント(モラハラ)が離婚原因として認められた裁判例

query_builder 2025/07/10
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モラルハラスメント(モラハラ)が離婚原因として認められた裁判例は、近年増加傾向にあります。

以下に、代表的な裁判例を紹介しながら、どのような言動が「婚姻を継続し難い重大な事由」(民法770条1項5号)に該当すると判断されたのかを解説します。


🧠 裁判例①:東京地裁令和元年9月10日判決

概要

原告(妻)が、被告(夫)のモラハラ行為により婚姻関係が破綻したとして、離婚と慰謝料を請求。

裁判所の判断

被告による婚姻後の暴言が人格権を侵害するモラハラ行為に該当すると認定。

被告が前婚歴を隠していたことも含め、婚姻関係を破綻させる要因と判断。

慰謝料200万円の支払いを命じた。


🧠 裁判例②:東京地裁平成17年6月10日判決

概要

夫が妻に対して「バカ」「てめえ」などの暴言、唾をかける、物を蹴るなどの行為を繰り返した。

裁判所の判断

精神的虐待が婚姻関係を破綻させたと認定。

離婚請求と慰謝料300万円を認容。


🧠 裁判例③:東京地裁平成16年11月2日判決

概要

夫が酒に酔って暴言を吐くなどの言動が継続。

裁判所の判断

離婚は認められたが、モラハラ行為が不法行為とまでは認められず、慰謝料請求は棄却。


🔍 裁判例から見えるポイント

モラハラが離婚原因として認められるには、継続性・深刻性・証拠の有無が重要。

LINEやメールの記録、録音、診断書などが証拠として有効。

一時的な言動ではなく、人格を否定するような言葉や態度が繰り返されることが判断材料になる。

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