▼養子縁組について解説します

query_builder 2025/05/14
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養子縁組(ようしえんぐみ)は、日本の民法に基づく制度で、血縁関係のない者同士が親子関係を法律上形成することを指します。

この制度には、家族関係の強化や法的な保障を提供する目的があります。

養子縁組には2つの主要な形態があります。


1. 普通養子縁組

普通養子縁組は、養親と養子の間に法律上の親子関係を形成する制度ですが、養子は実親との法律上の関係を維持します。

【特徴】

実親との法律上の親子関係は存続する。

養親と養子が親子関係を形成し、養親の戸籍に養子が記載される。

養子は実親と養親の両方から相続権を持つ。

【主な利用目的】

家業の後継者を確保するため。

子どもを持てない夫婦が子どもを迎えたい場合。

他人との間で強固な家族関係を形成したい場合。


2. 特別養子縁組

特別養子縁組は、特に子どもの福祉を重視した制度で、原則として実親との法律上の親子関係が完全に断絶され、養親との間に新たな親子関係が成立します。

【特徴】

養親との関係だけが法律上認められる(実親との関係は断たれる)。

養親になるためには、25歳以上であることが必要(特定の場合は20歳以上でも可)。

養子となる子どもは、原則として15歳未満であることが必要(例外あり)。

家庭裁判所の許可が必要。

【主な利用目的】

虐待や育児放棄などで、実親が子どもの養育を適切に行えない場合。

養親が子どもの法的保護者として完全な責任を負いたい場合。


養子縁組のメリット

法的保護:養子は養親からの相続権を得る。

家族としての地位:法的に親子関係が認められることで、家族としての関係が安定する。

支援体制の拡充:孤児や親のいない子どもにとって新しい家族を得る機会となる。


手続の流れ

養親・養子の合意:両者の合意が必要です。

未成年者の場合、法定代理人の同意が必要。

市区町村役場での届け出:普通養子縁組の場合は戸籍法に基づいて役場で届け出を行います。

家庭裁判所の関与(特別養子縁組の場合):特別養子縁組では、家庭裁判所の審判が必要です。


養子縁組は、家族の絆を築き、個々の人生に大きな影響を与える重要な制度です。

そのため、利用を検討する際は、専門家(弁護士や家庭裁判所など)に相談することをお勧めします。

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